和菓子のスイートポテトが大好評。堺名物として全国制覇も新たな視野に。
明治42年創業の和菓子の老舗。洋菓子のスイートポテトをヒントに、今までなかった和菓子のスイートポテトを昭和の初期に作り上げた。こだわりの素材を使用し、手作業で丁寧に作られる銘菓は、近隣の人にとっては懐かしい味であり、初めての人にとっては新しい味。堺名物として全国に広がってほしい味の一つである。
代表取締役
高田和夫さん
| 株式会社美乃や | |
| 〒592-8348 堺市西区浜寺諏訪森町中2-180 |
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| TEL | 072-261-0407 |
| 創業 | 明治 42年 10月 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 従業員 | 8名 |
| http://www.minoya.com/ | |
浜寺創菓庵「美乃や」外観
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| 銘菓スイートポテトは1個189円 |
2代にわたる研鑽が生んだ和菓子のスイートポテト。
浜寺公園で餅菓子製造業として創業し、昭和11年に現在の「諏訪の森」駅前に開店。先代の社長は、街路灯や道路など諏訪の森本通商店街の整備にも尽力したという。今や商店街120店舗の中で最古参となった。銘菓スイートポテトは、昭和3年頃から独自に開発。先代社長の「これからの時代、女性に好まれるのは芋」というひらめきが、和菓子のスイートポテトという新しい発想の原点になった。洋菓子のスイートポテトを参考に、何度も何度も作り直し、試行錯誤する日々が続く。やがて戦時下になり、しばらくは他の和菓子を主体に営業。本格的にスイートポテトを再開したのは、20年ものブランクを経た昭和35年頃のことだ。さつま芋が1年を通じて手に入るようになった昭和50年頃からは、通年商品として店頭に並ぶように。美乃やのスイートポテトは、どっしりと重い洋菓子のそれと比べ、ほっくり柔らか。甘すぎない優しい味わいに仕上がっている。この美味しさの決め手となるのが、何といっても素材と製法だ。さつま芋は、水分とでんぷん質の少ない砂地で育てられる宮崎産、または鳴門金時を使用。さつま芋をオーブンで焼いて中身をくり抜き、ここに卵黄、生クリーム、フレッシュバターなどを混ぜ込んで、一つひとつを手で丁寧に成形していく。添加物は一切使用しない。この時、残った皮を菱形に切って生地の下に。こうすることで食感に変化が生まれ、香ばしい独特の風味が生まれる。「機械なら時間も手間も省けますが、中身が詰まりすぎてほっくりと焼き上がらないんです。いろいろ試してみて、やはり手で成形するのが一番いいことがわかりました」と高田社長。手間暇かけて作ったスイートポテトは、日本茶や紅茶、コーヒーにもぴったり。1カ月に約1万個を売り上げる人気の定番になっている。
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マスコミやクチコミを通じて美味しさの輪が拡大中。
スイートポテトは諏訪の森の本店だけでなく、大阪難波や泉北のデパート、堺市内のスーパーでも販売している。独特の味わいがクチコミで広がり、テレビや雑誌、新聞などのマスコミをはじめ、インターネットにも取り上げられるようになった。取材に訪れたレポーターが味に惚れ込んで、いろんなメディアで自ら紹介してくれることも。著名人の中にもファンは多い。舌の肥えた大阪人に愛される銘菓を、今後は「東京の人にもきっと喜んでもらえるはず。関東方面にも販路を広げていきたい」と考えているところだ。高田社長は、一級菓子製造技能士や職業訓練指導員、製菓衛生士などの資格を持っている他、大阪府優秀技能者表彰(なにはの名工)・堺市ものづくりマイスター認定者にも輝いた実力者。「名物を創り出すのは難しい。真面目に和菓子づくりに努めるだけ」と言いながらも、ひそかに新たな銘菓づくりにも意欲をのぞかせる。


