図書館製本からアルバム、環境関連事業まで、情報の整理・保存・分類・収納で全国ブランドに。
ナカバヤシ株式会社は、国内のアルバムメーカーを代表するメジャーな企業だ。「フエルアルバム」の名前は、全国に知れ渡っている。雑誌合本と図書修理の中林製本所から始まり、堺市に国内最大級の図書館製本工場を開設したのは昭和31年のこと。昭和43年、「フエルアルバム」発売を皮切りに紙製品製造に乗り出し、その後もさまざまな分野へと拡大。着実に業績を伸ばしてきた。
取締役社長
辻村肇さん
| ナカバヤシ株式会社 | |
| 〒599-8116 堺市東区野尻町218番地(本社工場) |
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| TEL | 06-6943-5555 |
| 創業 | 大正 12年 4月 |
| 資本金 | 666,000万円 |
| 従業員 | 658名 |
| http://www.nakabayashi.co.jp | |
大阪本社 外観
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優れた製本技術をベースにヒット商品のアルバムを開発。
アルバムメーカーのイメージが強いナカバヤシ株式会社だが、起業時は、文書や資料を1冊ずつ作成する製本・合本に特化していた。創業者の中林安右衛門氏が手掛けた「ウヰリアム・ブレイク書誌」は、高い製本技術を世に知らしめた代表作。限定本の1部は大英博物館に寄贈され、世界の愛書家からも高く評価された。業容拡大に伴って開設されたのが、堺市内の現本社工場だ。創業時よりの製本技術は今も受け継がれ、技術者の育成とともに技術の維持・研鑽に余念がない。国内の大学図書館受注実績では圧倒的なトップシェアを誇っている。台紙が自在に増やせる「フエルアルバム」は、現会長の滝本安克氏がトランジスタラジオのアンテナから閃いたもの。のり付き台紙とフィルムを採用するなど、当時としては画期的なアイデアを満載していたが、発売当初は問屋や小売店がまったく取り扱ってくれなかった。そこでテレビCMで、消費者に直接アピール。またたく間にヒット商品へと昇り詰め、同時にナカバヤシの名前はアルバムメーカーとして広く知られるようになっていった。当時、アルバムをはじめ、前後に手掛けた手帳や見本帳など、同社の基幹商品を全て製造していたのが堺の本社工場だ。現在ではアルバムの製造は島根工場へと引き継がれ、本社工場はIT時代のビジネスを支えるデジタルフォームの製造拠点として活躍している。
時代に応じたアルバムづくり。リサイクル事業もさらに好調
現在、収納用品や事務機器など主力事業が育ってきた同社だが、やはりアルバムは今も主要商品のひとつだ。価格、機能、デザインなど顧客のニーズに合わせて国内生産、中国などの海外生産を使い分けている。多様なライフスタイルを想定した、アルバムの品揃えは実に豊富。デジカメが普及し、残す写真から見せる写真へと消費者の傾向が変わってきたことから、「数量が大幅に増えることはないと思うが、使い方は今後も変化するでしょう」と同社は予測する。写真の長期保存を目的に、アルミ箔やペットフィルムを表面に貼り合わせ経年変化を抑えた「100年台紙・プラコート台紙アルバム」を開発・販売した。現在はインターネット経由で上製本の写真集が作れる「フエルフォトブック」サービスを展開している。新しい取組みとして注目されるのが、環境関連事業だ。なかでも堺の本社工場を中心に展開しているのが、大型シュレッダを搭載したエコポリスバン(出張細断車)で依頼企業へ出向き、その場で細断を行う「出張細断サービス」。細断した古紙は専門業者まで持ち込み、封筒やティッシュなどにリサイクルし、依頼企業へ届けている。各地域の協力企業と提携し、ネットワークを全国に拡大。機密が漏れることもなく、環境に優しい企業としてアピールできるため、依頼企業はますます増えていくだろう。同社の時代を見る目に、今後とも注目していきたい。

