こだわりの厳選素材と伝統手法で昆布を加工。新商品開発や昆布の普及にも全力を投入。
創業者は、現社長の父親。戦前は昆布加工業を行っていたが、戦後は国内で五指に入るほどの昆布卸問屋に成長。昭和35年に改めて加工業を再開したのが、株式会社マツモトの前身である松本食品工業だ。父親の背中を見て育った現松本社長は、大学卒業後すぐに入社。父親の跡を継ぎ、幼い頃から育んだ素材を見極める目で、品質とおいしさにこだわった昆布加工品を作り続けている。
代表取締役社長
松本一男さん
| 株式会社マツモト | |
| 〒593-8324 堺市西区鳳東町6丁629番地 |
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| TEL | 072-274-1818 |
| 創業 | 昭和 35年 12月 |
| 資本金 | 8,500万円 |
| 従業員 | 96名 |
| http://www.matsumoto-kombu.co.jp | |
株式会社マツモト 社屋とPR館
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| だし昆布からおやつ昆布まで品揃えも豊富 |
素材を見極めるプロの目でおいしさが際立つ商品づくり。
昆布加工品の素材の大半を占めるのは、やはり北海道産。昆布は6月~8月に収穫のピークを迎え、乾燥と熟成を行う9月~翌3月までに値決めが行われる。株式会社マツモトの代表取締役でもあり、北海道昆布事業協同組合の会長を務める松本社長は、値決めと買付のために1年の1/3は北海道で過ごすという。「北海道産と一口に言っても、産地によって昆布の姿カタチが違うんです。収穫時期によっても食感や味わいが異なります。それぞれの昆布に相応しい加工品を見極めないと、おいしい商品はできません。素材はごまかしがききませんから」。例えば、水飴でゴマをからめたフライ昆布は、6月に獲れる柔らかい棹前昆布を使う。これなら、胃もたれもほとんどないという。40年以上もの間、昆布一筋で生きてきた松本社長だけに、素材を見極める目は確かだ。加工業と卸業を兼ねている同社では、北海道の漁協を社長自ら回って昆布を買い付けている。堺市の本社工場ではとろろ昆布を中心に、汐ふき昆布、おやつ昆布など、ドライ商品を製造。函館にある工場では、昆布巻をはじめとするお総菜商品を製造している。平成17年の昆布巻「紅鮭巻」に続いて、平成21年には、ふりかけ昆布「かつおしぐれ」が全国水産加工たべもの展において農林水産大臣賞を受賞。同社においては4度目の受賞となったが、これも素材と味を徹底的に追求してきた証といえる。
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昆布の需要拡大をめざしてアンテナショップを展開。
関西は昔から昆布になじんできた土地柄だったが、最近では昆布離れが顕著になってきた。全国的に見ても、若い人を中心に消費量が減ってきている。このままではいけないと、本社敷地内に直営のマツモトPR館「こぶ政」をオープン。アンテナショップを出すことで、消費者の声を直接聞いて商品づくりに活かそうという試みだ。これまで直接お客様に販売していた商品はなかったが、これを機に厳選の素材と伝統の手法を活かしたこぶ政ブランドの商品をバラエティ豊かにラインナップ。地域住民を中心にリピーターを増やしている。毎年12月第2日曜に開催される北海道物産展には、1700名もの来店者があり、店の前に長い行列ができるという。松本社長の活動は、自社PRだけにとどまらない。昆布の需要を活性化するために、小中学生向けの教材として昆布の副読本を作成。年に一回、地場産業を生徒たちに伝える講師として中学校で授業を行っている。関西以外でも、機会あるごとに副読本を配付。「需要は子どもから掘り起こさないといけませんから」と、昆布のアピールに全国を駆け回っている。『堺技衆』もPRの一貫に活かしたいと、期待をかける松本社長だ。


