大手メーカーからの信頼も厚い技術力。金属プレス加工を中心に高精度の基盤製品づくり。
金属加工を業務とする中野電機株式会社だが、現社長の父親が創業した当初は照明器具の組立を行っていた。社名は当時の名残だという。40名の従業員のうち、中野社長を含めて技術者は現在4名。充実した機械設備と人間の技術を活かして難しいテーマにも対応し、「中野電機に頼めば間違いない」と言われるほど、大手企業からも厚い信頼を集めている。
代表取締役社長
中野元乃さん
| 中野電機株式会社 | |
| 〒587-0042 堺市美原区木材通4丁目13番28号 |
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| TEL | 072-363-8166 |
| 創業 | 昭和 38年 2月 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 従業員 | 40名 |
中野電機株式会社 社屋
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| 製品例(大手家電メーカーの製品レンジ部分) |
機械と人間の能力を融合させあらゆるニーズに迅速に対応。
金属プレス加工、精密プレス金型設計製作など、あらゆるメーカー品の基盤製造を手掛ける同社。ここで作られる製品は、各メーカー品の基盤となる重要な部分に当たる。最終的には、車や電化製品、設備用消化器など、さまざまな製品の一部となって世に送り出されていく。工場には、プレス機械、レーザー加工機、ターレットパンチプレス、溶接機、ボール盤、マシニングセンター、NC旋盤、研磨機など、実にさまざまな金属加工の機械設備が揃っており、どんなニーズにも応えられる体制で臨んでいる。中野社長自身がさまざまな部品を集めて組み立てた、自作の設備もあるという。「金属加工なら何でもできますが、なかでも得意なのは圧力容器の絞り加工です。例えば鉄のパイプでも、うちでは鉄板をカットしてプレスで輪にし、プラズマ溶接で仕上げます。鉄管を使えば簡単ですが、それではコストがかかる。精度の高い芯円度を確保するのは至難の技。だからこそ、うちの価値があると思っています」と、中野社長は自信をのぞかせる。「機械の能力を引き上げるのは、人間の能力。機械と人間の力を融合させることで高品質の製品ができる」とも語る。さらに顧客の要望にすばやく応えられるよう、常に約1000t以上の鉄板を在庫。注文が入ればすぐ加工にかかれるため、納期の大幅な短縮を可能にした。鉄不足により価格が高騰し、各メーカーが頭を抱えた時期でも、同社はストックを絶やさなかった。技術の高さを最大限に活かした高精度の製品、低コスト、短納期。いつでも期待を応えてくれる頼もしさは、顧客にとって「信頼」以外の何ものでもないだろう。
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技術のバトンタッチと次の人材づくりが課題。
先代の社長の後を継いだ中野社長は、入社以来40年以上もの間、ものづくりに取り組んできた大ベテランの技術者だ。今も先頭に立って製造現場で活躍しているが、1年中働き詰めの無理がたたったのか、平成17年に頸椎を痛めて手術・入院。折り悪く、たまたま大手家電メーカーから難しい注文が入った。「ビス止めでは蒸気が漏れる。他に何か方法はないか」と。中野社長以外に、このテーマに応えられる技術者はいない。コストをかけず、自社の技術を使ってできる方法を、中野社長は病院のベッドの中で考えた。ファクシミリで本社とやりとりをしながら、最終的にはメーカーの要望通りの製品を完成させたという。中野社長はそもそも50歳で引退するつもりで、がむしゃらに働いてきた。ところが49歳の時に現在の工場を建てたため、「負債を残して辞められない」ともう一踏ん張りすることに。今の課題は60歳での引退と、後を任せられる人材づくりだ。入院時の経験も、人材育成の重要性を痛感させた。中野社長は今、「材料が多少無駄になっても口は出しません。教えられるのではなく、自分で考えることが大事ですから」と若手を見守りながら、技術者育成に力を注いでいる。


