200年超もの伝統の味を受け継ぎニーズに対応した調味醤油で新しい需要拡大。
かつては一大醤油産地として知られていた堺市だが、現在市内に残っている醤油メーカーは府下最大の大醤株式会社のみ。大豆や小麦などの原料からの、一貫生産を行っているのは大阪唯一だという。最近では、醤油を原料とした調味醤油にも力を入れており、味にうるさい関西人たちの支持を集めている。
代表取締役社長
河盛幹雄さん
| 大醤株式会社 | |
| 〒590-0823 堺市堺区石津北町20番地 |
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| TEL | 072-243-0184 |
| 創業 | 寛政 12年 5月 |
| 資本金 | 9,000万円 |
| 従業員 | 70名 |
| http://www.dai-sho.co.jp | |
大醤株式会社 社屋
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| セット麺用の小袋つゆ |
醤油の一貫生産は大阪府唯一、江戸期創業の老舗メーカー。
大醤株式会社の創業は、江戸後中期の寛政12年。河内屋又兵衛氏が泉州堺で創業した、醤油醸造業「河又」に端を発している。当時は上方から江戸に下る「下り醤油」としても有名であり、さまざまな文献に屋号が見られるという。明治38年には、日本で初めて麹菌の純粋培養に成功。「河又菌」として、全国にその名を知られることになる。それまで麹菌の発酵は杜氏の腕に頼るところが多く品質にバラツキがあったが、純粋培養によってどの蔵でもおいしい醤油が生産できるようになった。さらに明治40年には機械を導入して、醤油醸造の近代化に着手。大正15年には河又醤油株式会社を設立し、昭和45年に貝塚市のイヅミイチとの合併によって現在の大醤株式会社が誕生した。現社長の河盛氏は、大手企業でバイオ工学を研究していた農学博士であり、創業200年に当たる平成12年に社長に就任。当主として六代目、社長としては四代目となる。
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関西の味を守る調味醤油を開発。将来は総合食品メーカーに。
昨今、日本では醤油離れが進んでいる。家庭で料理をしない人の割合も増えており、調味料としての醤油の需要が減ってきた。これを打開するため、同社は早くから醤油をベースにしたエンドユーザー向け新商品づくりに尽力。唐辛子を効かせた「キムチぽんず」、大阪風の味を継承した「大醤うどんつゆ」などの調味醤油を積極的に開発・販売している。さらに伝統の味を手軽に家庭で味わってもらおうと、従来からの主力商品であった超特選本醸造醤油「王醤」と旨味成分の多い濃厚な「金牌しょうゆ」を卓上用サイズに。「日本の食文化、醤油を見直してほしい」と、さまざまなアプローチで需要の拡大に努めている。その他、麺メーカーとのタイアップによる、そばつゆやうどんつゆの小袋商品も生産。調味醤油の売上比率は、すでに醤油を上回っているという。今後も、調味醤油の種類を増やしていきたいとしており、女性スタッフを中心とした開発チームでは、関西人好みの味にこだわった関西発の新しい調味醤油の研究・開発に余念がない。「そのまま使える調味醤油は、調味料と言うより食品です。これを深めていくことで、調味料全般を扱う総合食品メーカーに変貌していきたいですね」と河盛社長。ゆくゆくは専門のバイオ化学を活かし、健康志向の高まりにも対応して、摂取することで体によい有効成分が生まれる調味醤油にもトライするつもりだという。「美肌効果のあるうどんつゆなんか、作ってみたいですね」と、にこやかに意欲を語った。


