熟練の技と先進の設備を巧みに活かし金型不要の試作品を省コスト・スピーディに製造。

株式会社昭和鈑金工作所は、試作品づくりに特化した自称「技術屋」。最新のエ作機械を活かしながらも、技術者たちは必要に応じた道具を使って、図面通りに試作品を創り上げている。成果がストレートに出るため、完成時の達成感もひとしおだという。「ものづくり」の原点が今も息づく企業だ。

堺技衆・堺技衆・認証番号0016 株式会社昭和鈑金工作所 代表取締役社長 秋田秀勝

代表取締役社長
秋田秀勝さん

株式会社昭和鈑金工作所
〒599-8251
堺市中区平井336
TEL 072-278-3421
創業 昭和 30年 4月
資本金 1,000万円
従業員 20名
http://www3.ocn.ne.jp/~shoban/
株式会社昭和鈑金工作所 社屋

株式会社昭和鈑金工作所 社屋

ターレットパンチプレスやレーザー加工機などの先進設備
ターレットパンチプレスやレーザー加工機などの先進設備

パイプの三次元加エなど勘に頼る技術も強みのひとつ。

どんな製品も大量生産に至るまでには、性能や品質を検証するための試作というプロセスがある。一般的には試作品といえども、高価な金型が必要だ。ところが、めまぐるしく変化する市場ニーズに多品種少量生産で応えているメーカーは、試作のコストをできるだけ抑えたい。そんなメーカーの要望に、金型や治工具を必要としない製造技術で応えているのが、株式会社昭和鈑金工作所だ。工場にはレーザー加工機やターレットパンチプレス、NCブレーキなどの設備が並び、OAルームのホストコンピュータとASISネットワークシステムによってつながっている。コンピュータから転送された仕様データに基づき、それぞれの機械を動作させる仕組みだ。工作機械は日進月歩の進化を遂げており、ほぼ3~5年のスパンで入れ替えるという。同社の強みは、これら設備を活かしながら、技術者の高い技術でどんな加工も可能にしているところにある。目的や用途、予算、デザインなどに応じて、アイデアと技術を駆使して試作品をひとつひとつ手作業で製作。特にパイプ加工は、同社の得意とするところだ。簡易金型を創ってパイプを曲げることもあるが、三次元の曲げ加工はやはり熟練の技術が必要になる。パイプにマジックで印を付け、長年に培った勘と技術で、ガスバーナーであぶりながら焼き曲げを行う。「マニュアルは一切ありませんから、創造性が必要なんです。自分が考案した方法で、ものを創り出すおもしろさが、この仕事の醍醐味です」と秋田社長。先進の設備機械、レーザー加工機による簡易金型での加工、簡易組付治具による組立、技術者の勘と技。これらを必要に応じて組み合わせるトータルな技術力が、株式会社昭和鈑金工作所の大きな特徴といえる。

農機や建機から多分野へ得意先の拡大にも傾注。

もともと株式会社昭和鈑金工作所は、秋田社長の実父が溶接工場として創業。実父が罹患のため引退したため、若干24歳の秋田社長が引き継ぐことになった。当初は、なかなか利益が出ず、焦ったという。「辞めて就職しようとも思いました。一方で、何とか会社を大きくしたいという気持ちもあり、揺れていましたね」。そんな時、勇気を出して5千万円もの工作機械を手に入れた。「借金したからには、前向きに頑張るしかないないですからね。ゆっくりとしたペースですが、得意先とスタッフを少しずつ増やしていきました」。地道な企業活動が実って、苦しい時期を乗り越えた同社。現在では大手メーカーとも取引を行っており、農業機械、建設機械、計量機器をはじめ、産業用工具などの試作品を製造し、売上を着実に伸ばしている。秋田社長自身の気持ちにもゆとりができ、PRのため展示会などに積極的に出展するように。『堺技衆』の認証も、「アピールのひとつにしたい」と申請。新しいビジネスチャンスがまた、生まれようとしている。

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