堺刃物の伝統技術に付加価値をプラス。特殊樹脂柄の全く新しい包丁を開発。
伝統ある堺刃物の技術を受け継ぎながら、新しい技術をプラスし、独創的な包丁を開発している。その一つが「堺孝行PC柄和包丁」だ。柄にプラスチック特殊樹脂を使用することで、腐敗しやすい木柄の問題点を解消した。衛生面、耐久性で非常に優れた製品として、国内の大手外食チェーンやスーパーはもとより、海外からも注目を集める。
代表取締役社長
青木孝行さん
| 株式会社青木刃物製作所 | |
| 〒590-0941 堺市堺区材木町西1丁2番28号 |
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| TEL | 072-229-3737 |
| 創業 | 昭和 22年 5月 |
| 資本金 | 2,400万円 |
| 従業員 | 20名 |
| http://www.aoki-hamono.co.jp | |
株式会社青木刃物製作所 社屋
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| 伝統の製法と新しい技術が融合した製品群 |
特殊なプラスチック樹脂で半永久的に使える柄を実現。
従来の和包丁は、柄の部分が木製である。それを樹脂にできないかと、青木社長が考え始めたのは約10年前だという。木柄では洗う時に水が入り込み、どうしても木部が腐ってしまう。食の安全から見て決して好ましいことではない。また、柄がぐらついて危険でもある。それに加え、青木刃物では、海外での使用も視野に入れていた。世界のあちこちで日本食が定着し、海外のレストランなどでも青木刃物の和包丁がよく使われている。刃が寿命を迎えるまでは、柄を取り替えれば使えるが、海外では簡単に取り替えることができないからだ。「柄を樹脂にすればいいのはわかっていた」と青木社長。しかし、包丁の種類によってひとつひとつ違う柄の型づくりに相当な費用がかかる。樹脂の材質、強度、軽さ、刃部とのバランスなど、数々の点で試行錯誤を繰り返した。握りやすさ、すべりにくさを考えて、柄の形状は6角形になっている。さらに衛生面から、抗菌も施している。開発段階で特に苦心したのは、柄の取り付け方だ。柄の内部は特殊な構造になっており、刃が抜けることは絶対にないという。柄の取り替えが不要で、半永久的に使えるこの樹脂柄和包丁は、意匠登録されている。もちろん刃の部分には、伝統の製法と職人の技が生きている。刃部は特殊鋼で製造しており、サビに強い。刃研ぎは、職人が一丁ごとに丹念に研ぎ上げる。切れ味の良さは言うまでもない。確かな技術に、樹脂柄という付加価値をプラスすることで、今までにない製品を誕生させた功績は大きい。
プロ用の高級品にも新感覚を取り入れて。
今や100 円ショップでも包丁が売られている時代だ。「使い捨ての安価な包丁と競争する気は毛頭ない。高くてもいいものを作り続けていきたい」と青木社長は話す。プロの料理人向けには、昔ながらの高級品を提供している。その中でも新たな製品開発は怠らない。最高級の鋼材を使用し、高度な技術で精密に加工した「グランドシェフシリーズ」は、芸術品と呼びたいほどの逸品だ。ハンドルは、カスタムナイフの職人による完全ハンドメイド。材質には、砂漠に埋もれて半石化した、非常に密度の高い木材を使用している。この木を使った包丁は、他社にはないものだ。ここにも青木刃物の独創性がうかがえる。「認められた技術を伝統として残しながら、いろんなやり方で挑戦していく。ニーズがあれば、まずやってみる」と、青木社長はさらなる技術開発にも前向きだ。

